紀要『教育情報学研究』『ISTU東北大学インターネットスクール年報』

紀要『教育情報学研究』
『ISTU東北大学インターネットスクール年報』

外観

教育情報学と本研究部・教育部

教育情報学という新しい学問分野

10世紀以降盛んになる東アジアの木版印刷や、15世紀のグーテンベルクによる印刷術の発明は、印刷による書物の飛躍的増大と情報の流通過程に大きな変革をもたらした。近代以降の教育制度もまた、一面においてはこれらの技術によって支えられている。
近年の情報コミュニケーション技術の発展もまた、「知」の創造や伝達の方法に大きな影響をもたらしており、これらの変化は、「いつでも」「どこにいても」アクセスできる個人対応型・問題解決型の教育形態への転換など多くの可能性を拓いている。
しかし一方で、これらの変化はこれまでの教育の目的や方法、制度等に大きな変動をもたらすことになり、そこには情報へのアクセス環境の差異等によって生じる社会的文化的格差(デジタル・ディバイド)や、教育の個別化と共同性の構築との関係の再設定など、多くの問題が指摘されている。
教育情報学は、このようなIT 革命とそれがもたらした社会の変化に対応した、高度情報化時代の教育の目的、制度、教授=学習過程、評価方法、コンテンツ開発、ネットワーク形成等に関して、基礎および応用の両側面を内包する、融合的・学際的・先端的な学問領域である。


教育情報学研究部・教育部

教育情報学研究部・教育部は、平成14年4月に東北大学の14 番目の大学院として設置された。同時に、「研究部・教育部」という他の研究科とは異なる新しい組織の形態を導入した初の事例でもある。
本研究部・教育部の目的は、研究面では(1)教育情報学の研究の体系的な深化と、(2)東北大学インターネットスクール(ISTU)の実施に関わる研究開発が、教育面では大学レベルにおける教育情報学の専門家の育成および高度情報化時代の教育を支える実践的創造的人材の育成が、それぞれ掲げられている。
この目的のため、研究面においては教育情報学の研究とともに、他の研究科・研究所等との連携・協力により機動的・学際的な研究を柔軟に実施できる体制が、教育面では教育情報学の研究成果を反映しつつ、その専門性を支える一貫性・安定性を持った体系的な教育をおこなう体制が、それぞれ要請される。このような相反する性格を両立するために導入されたのが、「研究部・教育部」という新しい組織形態である。


教育情報学研究部の組織

教育情報学研究部は

  1. IT教育システム論研究部門
  2. IT教育認知科学研究部門
  3. IT教育アーキテクチャー研究部門
  4. IT教育応用実践論研究部門
  5. 比較IT教育論(客員部門)

の5部門より構成される。
構成員は、教授:4、准教授:2、助教:3である。

それぞれの研究部門の概要および教員については、【研究部】および【教員紹介】の項を参照していただきたい。


教育情報学教育部の組織

教育情報学教育部は

  1. IT教育デザイン論講座
  2. IT教育ネットワーク論講座
  3. IT教育システム論(協力講座)

の3つの講座から構成されている。

教育部の組織は研究部の「比較IT教育論」研究部門以外の4部門の専任教員、および他の部局に属する兼任教員により構成され、現在の教員構成は教授:4、准教授:2、助教:3、協力講座教員:3、協力教員:1、非常勤講師(教授):1である。教育部の組織は研究部の組織とは異なる編成となっている。
また、教育部の大学院学生の入学定員は、博士課程前期2年の課程が1年、2年それぞれ12名、博士課程後期3年の課程が1年、2年、3年それぞれ5名となっている.これ らの定員は学年進行で順次追加され、平成18年度よりすべての学年の学生が在籍するようになったところである。平成25年10月現在、長期履修学生を含めて、博士前期課程25名、博士後期課程24名の大学院生が在籍している。

教育の内容および教員については、【教育部】および【教員紹介】の項を参照していただきたい。