Books 《 渡部の本 》

日本の「学び」と大学教育

渡部信一 ナカニシヤ出版 1800+税 2013

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「今という時代を強く意識しながら大学教育を考えてみよう」と思ったのはもちろん、認知科学が「今という時代」を重視しているからに他ならない。認知科学という文理融合型の学問領域では一貫して、研究対象(例えば、「人間」)とそれがおかれている状況や文脈というものとの関係性を重視してきた。そのような私の立場からすれば、高度成長期にあるべき大学教育と現在あるべき大学教育では、当然大きく異なるはずである。「発展・競争・効率」を重視する高度成長期には、大学にも当然、「発展・競争・効率」を重視した教育が必要であった。しかし、社会の状況、世の中のシステム、そして人々の価値観が大きく変わろうとしている現在、大学教育も新しいパラダイムを前提として検討してゆかなければならない。
(本文より)

目次

  • まえがき
    • 1 「大学の死」は現実になるか
    • 2 予測困難な時代で活きる日本の「学び」
    • 3 専門知を統合するための「教養教育」
    • 4 日本の「学び」とアクティブ・ラーニング
    • 5 「主体的な学び」はポートフォリオで評価できるか
    • 6 eラーニング時代における大学再生のシナリオ
  • 最後に:日本の「学び」が大学教育を救う

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